2022/08/10 着物ふく
結城紬の里へ行ってきました・・・宮古上布で!②
8月4日午前10時前、栃木県小山駅に到着しました。
東口へ行くと、着物姿の女性が自動車の中から手を振っています(あの人に違いない!)。
自動車で、結城市伝統工芸館へ、20分以上、田園地帯を走ります。
どう見ても、普通の田舎。それらしい光景が目に飛び込んでこない・・・。
ついつい、「あとどの位かかりますか?」と聞いてしましました。
すると、「もうすぐそこですよ」
え、これ?
どう見ても田舎の公民館。
確かに、看板はかかっている。
中に入ると・・・
結城紬がいっぱい。見ているだけで幸せな気分になります。
絣くくりをしているお姉さん、地機織りをしている大姉さん、おお、本場にやってきたぞ・・・。
おじさんが私の宮古上布をじーーーーっと見て、「それ芭蕉布?」と話しかけてきます。違いますよ。宮古上布です、と答えると、「糸が細いね」
糸の細さに見入っておったのですね。私ではなく、宮古上布を触ったり、絣をガン見していました。本場の人は見ているところが違います。
でも、そんなことをしている場合じゃない。地機織りでのコースター作りには、2~3時間かかるとのこと。
早速、経糸の色を選んで、地機織りにチャレンジ。
糸が切れる、切れる。
姿勢が悪い、もっと優しく杼を入れないとだめ、腰のベルトが緩む・・・
大姉さん・・・改メ、地機織りの先生からのダメ出しの嵐でした。トホホ・・・。
織り初めて1時間ほどがたった頃、昼休みだよ、というお声がかかり、私たちは、古民家を改装したレストランへ(予約していただき、ありがとうございました)。地元では有名店らしいです。
まったりして帰ってきたら、先生は機織り中。
私たちもコースター作り再開。
しまった、織り方を忘れてしまった!午前中に習ったばかりなのに!
先生から「美味しいもの食べて忘れてしまったんかい!?」とまたダメ出し。
先生はそのレストランには行ったことがないそうです。
2時30分頃、工芸館の人から中断!の声。ナント、コースターは10.5センチまでなのに、私は11センチも織っておりました。
先生は、あまり気にすることなく、仕上げにとりかかりました。
のんびりしています。
仕上げを待つ間、小物売り場を見ておりました。
ここは、少しでも産地にお金を落とさないと、結城紬好きの名が廃ります。
選んだのは、一番手触りが良かったストール。
仕上げを待っている間に見つけたのが、結城紬のストール。
bty
結城紬には珍しい経絣です。どう見ても、反物を切って仕立てたものだな。後で、ものすごく細い糸を使っていることが判明しました。
先生は、子供の頃から結城紬を織っているのに、甥っ子の結婚式用に裾模様の結城紬を作って着た以外、自分の結城紬は持っていないそうです。何だかなぁ。
絣くくりをしていたのがお姉さんだったので、「絣くくりは男性の仕事だと思っていました」と言うと、最近は、お金にならない仕事を男性はやりたがらないとのこと。むしろ女性の方が真面目にやってくれる、とのこと。何だかなぁ。
コースター代と、ストール代を支払って、「私、今まで結城紬はリサイクルばかりだったので、初めて産地にお金を落としました」と言うと、「お賽銭にもならないよ。今度新品を買ってよ」と営業されました。
高いんですよ。新品は。
またおいで、と言われたので、また行きたいと思います。今度はテーブルマット(4~5時間かかる)に挑戦したいと思います。